トーネットチェアの歴史とTONについて
先日、ひぐらし古具店の実店舗とオンラインショップにて、
トーネットチェアの販売をスタートいたしました。
現在のラインナップはこちらです。
スピンドルの背もたれが特徴的なウィンザーチェア
ナチュラル
No.18と呼ばれる世界的にもポピュラーなベントウッド(曲げ木)チェア
ナチュラル
ブラック
ダークウッド
この椅子が誕生した当時(1860年頃)の家具は、木を削り出して手作業で製作するのが一般的でしたが、
ミヒャエル・トーネット(Michael Thonet)は、ブナの無垢材に蒸気を当てて曲げるという
革新的な技術を用いて、椅子の工業生産化を成功させました。
彼は息子たちと一緒に1861年に、周囲にブナ林があることや、勤勉な地元の人々と物流上有利な立地に惹かれ、ビストジツェ ポッドホスティネムに工場を建設しました。
それぞれの生産工程を標準化し、家具生産では初めての分業を導入したと言われています。
パーツ毎に分解しやすく、省スペースでの輸送が可能となりました。
Thonet(トーネット)の生産は1912年にピークを迎え、その年には200万台が生産され、世界中で販売されました。
その後、世界大戦などにより、各国にあった工場は、国ごと分断されて消滅・合併・吸収されていきます。
1924年にKohu-Mundus(株)と合弁し、社名をTHONET-MUNDUSに変更しました。
1946年からTHONETは国営企業になり1953年にTON(チェコ語のTovárny na ohýbaný nábytek (英語で「曲げ木家具工場」)の頭字語)に改名されました。
1994年からTONは株式会社として運営されており、現在も伝統を受け継ぎながら世界中で愛される家具を作り続けています。
TONの工場では、たくさんの工程を経て、ひとつひとつ丁寧なものづくりがされています。
これは、窯で木材を蒸す作業。
蒸気で熱せられた部材を曲げる工程
最終的には手作業で最終的な形状へ加工されます。
最後に、各製造段階におけるチェックと欧州規格の品質のチェック(強度、耐久性、安全性)を行い、その品質を保証しています。
★8月夏期休業についてのお知らせ
★オンラインショップのほうも、8月11日から20日まで夏期休業となります。
ご不便をおかけし恐れ入りますが、何卒どうぞよろしくお願いいたします。
- 2023.08.08 Tuesday
- バウハウスとインダストリアル
- 16:20
- comments(0)
- -
- by ひぐらし古具店